宝物を巡る競りのゲームです。しかしそれだけではなく、そこには濃密な情報戦が織り込まれています。
基本はシンプルな封印入札による競りです。ですが宝物の正体を知ることができるのは、先行調査を行った親だけ。他のプレイヤーは、親が出したパワーカードから価値を類推しなくてはなりません。
さらに厄介なことに、競り勝ったならばそのパワーカードそのものが同値のマイナス点になってしまいます。親にせよ子にせよ、安易な一手は死への近道です。
競り勝って得られるのは宝物だけではありません。獲得した宝物の正体を知り、さらに次の親になることができます。つまりは2回分においてカードの正体を知ることができるのです。カードは裏面ごとに3種各5枚、既出のカードが何なのかは貴重な情報でしょう。そう。情報戦こそが明暗を分ける鍵なのです。
ルール、ゲーム性、世界観全ての調和を目指し、クトゥルフ神話を舞台として選択しました。深海に沈む失われた文明、何よりも妖しく囁く“かの忌まわしき都”、そしてプレイヤーたちの手に隠された“切札”。全てが舞台へと狂気を宿し、ゲームを冒涜的に盛り上げます。銃爺氏による美しくもおぞましいイラストも、世界を大いに彩ることでしょう。
そして――
ゲームの終了時、勝利点がマイナスとなったプレイヤーは発狂し、邪神の狂信者となります。ひとりでもそうでないプレイヤーがいれば企みは阻止されます。しかし、もし全てのプレイヤーが発狂してしまったとしたら――?
その通り! 邪神は永き眠りから目覚め、狂気が世界に蔓延します。
この場合、ルールは悪夢めいて変貌します。勝利点が最大のプレイヤーは勝利できません。代わりに、最もマイナスの値が大きいプレイヤーが勝利します! 邪神の寵愛、それを与えられるのは狂気へとより深く魅入られし者なのです。……
5月5日、ゲームマーケット2015春、A32「BakaFire Party」にて頒布。
頒布価格:2,000円
プレイ人数:3-5人 プレイ時間:15-20分 対象年齢:12歳以上
コンポーネント:カード80枚、ルールブック(日本語、英語各1枚)